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《Body & Mind Design 05》ゆっくり遠くまで歩き続ける。Long Slow Distance 思考。

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帰国しました!!!!!!

昨夜、無事に1ヶ月半に渡った「欧州 Organic Journey & 世界 Peace Boat」の旅から戻り、無事に東京に戻ってきました。最後のフライト、キューバから羽田までは、トランジット含め約20時間かかったことになります。

今回も最高の旅となりました!

改めて、今回の旅で得たインスピレーションを、ここ〈Lifestyle Design Camp=LSD.Camp〉で言葉にしてみたいと思います。

撮りまくった動画も、順次アップしてゆきたいと思います!!

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ここまで、「食事・睡眠・運動」についてと、人生のインフラである体と心のメンテナンスについてお伝えしてきました。

《Body & Mind Design》シリーズ最後となる今回は、Long Slow Distance 思考」についてです。

Long Slow Distance とは、息も乱れず伴走者と会話できるくらいの、極端なくらいのスローペースで、長い距離を走り続ける」という、ラントレーニングの1つです。

それと同時にLong Slow Distance そのものが、ぼくにとっての人生哲学でもあります。

そして、気付かれた方も多いと思いますが「Long Slow Distance」を略すと、「LSD」となります。
つまり、この「Lifestyle Design Camp = LSD.Camp」のルーツとも言える考え方なのです。

ぼくのライフワークである、ロングトレイル(長距離)登山は、単に1つの山頂を目指すものではなく、自分の足でどれほど遠くまで「歩き〝続ける〟ことができるか」という挑戦行為です。

このロングトレイル登山においては、
ゴールすることだけが目的ではなく、「その行程そのものすべてを楽しむことも目的」なのです。

出世、勝ち負け、名声、成功といった、「何をもって登頂」とするかわからない、〝基準がハッキリしないゴール〟を目指して生きることに、まったく意味はないことは言うまでもありません。

もし、山頂がハッキリと見えていれば、つまり〝ライフテーマ〟が見えているならば、そこを目指して生きることは、とても素晴らしいことです。

でも、その山頂に立つことだけを目標に生きるのではなくそこに至るまでの行程すべてをいかに楽しむか、という「過程そのもの=ライフスタイルそのもの」を、しっかり味わいきることこそが実はもっとも重要である、というのがぼくの人生哲学なのです。

仮に、数年がかりで、目指していた頂上に立てたとしても、その瞬間に山頂が晴れているとは限りません(実際に登山では多くの場合、山の先端は雲が覆っています)。


必死に山頂だけを目指し、それまでの山道をまったく楽しまずに歩き続けて、ついに
山頂に立ったとき、曇天や嵐で景色がまったく見えなかったり「あれ、期待していたほどの景色ではなかった=目指すべきはここではなかった」と気付いたとしたら、どうなるでしょう。

このように、きっと多くの人が、「燃え尽き症候群」や「絶望」という状態に陥ってしまうかと。
そして、人生では、こういうことはよくありますよね。

それまでの道のりすべてを楽しむことができていたら、それまでの行程、努力、挑戦は、すべて無駄ではない、と心から思えるはずです。つまり、絶望しないで済むのです。

もしくは、山頂に立つまでに体力も精魂も使い果たしてしまうことも、山頂か下山直後に行き倒れ、ということも起こらないでしょう。
(実際に登山では、こういった事故がとても多いのです)

ロングトレイル登山でも、人生でも、記憶に刻み込まれる忘れがたき経験は、山頂以外で目にする景色の方が実は多いものです。

しかも実際の登山では、山頂にとどまれる時間は限られています(長くて1時間)。

山頂とは、常に強風が吹いている場所で、あっという間に体温が奪われてしまうし、天候が荒れやすいことから、なるべく早く頂上から降りた方がいい、というセオリーがあります。
さらに、ロングトレイル登山では、その先に新たに見える、次の山頂を目指してすぐに歩きはじめないといけないため、グズグズしていられないのです。

人生においても同じで、山頂に立てるのは文字通り「瞬間」であり、そこからの絶景は決して最重要ではないのです。
しつこいですが、大切なのはそこまでの道のりそのものなのです。

「挑戦している段階で、成功している」
という有名な言葉がありますが、まさにそのことを言っている
(過程そのものを味わうことが重要)、というのがぼくの解釈です。

短期的な成功や成り上がりではなく、「ライフテーマ」や「人生のビジョン」といった、長期的な目標を「山頂」として、確実に歩いてゆきましょう。
そして、その道のりで見たり体験する、「人生における様々な景色」を楽しみ、味わい、インプットしながら、
ゆっくりと〝自分のペースで歩き続けること〟を心がけてみましょう。

最初は体力があるからといって、ハイペースで歩き始めてみたり、走ったりしてはダメです。
どんなペースが自分にとって適切かを意識しながら、
最初から最後まで、できる限り同じペースでゆっくり歩き続けてください

「自分のペースを見つけること」は、人生において、とてもとても大切なメソッドです。
なぜなら、今の日本は「自分のペースを乱すノイズ」にあふれているからです。

人生でも長距離登山でも、このLong Slow Distance 思考」を徹底することで、疲れずに笑顔でゴールにたどり着くことができる上に、距離が長ければ長いほど、結果として誰よりも速く(!)到達できるものなのです。

そして
いつの間にか、思いがけないほど遠くまで、未知の美しい景色が広がる世界まで、やってこれたことに気付けるはずです。

そう。
ぼくが提唱したい理想のライフスタイルデザインとは、「山頂からの、一瞬の絶景を見るための人生」ではなく、「雄大に広がる美しい風景の中を楽しみにながら歩き続ける人生」なのです。

ここ〈LSD.Camp〉で、ぼくが伝えたい人生哲学は、まさにこれに尽きるのです。


Grit(グリット)〟という言葉をご存知でしょうか?

「社会的に成功するためにもっとも必要なのは才能やIQや学歴ではなく、グリット(やり抜く力)である」

と、心理学者のアンジェラ・ダックワースは、著書『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める〝究極の能力〟を身につける』の中で説いています。※1 


ぼくは年に一度は必ず行う、1週間以上のバックパッキング登山やフライフィッシング冒険を実行に移すまでに、ルート設定や道具の選別などに、いつも数ヶ月かけて準備をしています。
(ぼくの「
バックパッキング登山(北アルプス7日間)」と、「フライフィッシング冒険(NZ原始林7日間)の記事全文を読みたい方は、それぞれのリンクをクリックしてください)

そして、ここ〈LSD.Camp〉でも書いてきた通り、ニュージーランド移住という夢を実現するのは、15年という長い年月をかけました。

体がシビれるような体験をするため、魂が震えるような夢を叶えるためには、必ずしっかりとした準備が必要です。そして、その準備の段階から、登山も、人生も、始まっているのです。

ここで、ライフスタイルデザインの秘訣を1つ。
自分のペースで長期間、歩き続けることができれば、叶えられないものなんてありません。


『人は1年で出来ることを過大評価しているが、10年で出来ることを過小評価しがちである』

これは、経営学の神と言われたピータードラッガーの名言です。ぼくがよく引き合いに出す、大好きな言葉です。


『人は全力疾走という行為を過大評価しているが、ゆっくり歩いてたどりつける距離過小評価しがちである』

ぼくはいつも、この言葉をこう言いかえています。

今回は、ロングトレイル登山というライフワークから学んだ「Long Slow Distance」という人生哲学を、日々の生活に落とし込むためのエッセンスをお伝えします。


【 Long Slow Distanceで、人生を歩き続けるための4つのヒント 】

1.歩幅を小さくして、一歩ずつ人生を歩く。

登山では、大股で歩くとすぐにバテてしまいます。
ぼくは、1週間以上の長期間の冒険など、目的地が遠ければ遠いほど、小股で歩くことを心がけるようにしています。これが、「四角大輔は、いい歳なのに(46歳/2016現在)めっちゃ歩ける(笑)」と登山業界で言われている秘訣の1つです。

自分のペースを無視して、急ぎ足で歩いたり、二段飛ばしで走ったりしていては、どんなに体力がある登山者でも、途中で力尽きて動けなくなってしまいます。

でも、
一歩の幅が狭い小股〟かつ〝自分のペースでゆっくり〟と歩くようにすれば、最後までバテることなく(しかも終始笑顔で)長く歩きつづけられるのです。

これは、ロングトレイル登山では当然ですが、たとえ日帰り登山でも同じ。
そして、人生も同じです。

どんな小股であっても、ゆっくりと歩き続けていれば目的地には必ずたどり着けます。なぜなら、歩くという行為は人間にとって、もっとも原始的な行為だから。

例えば、人間にとって「ずっと走り続けること」は、とても難しいことです。それができるのは、本当に恵まれた身体能力と体力がある者のみ。
どんなにゆっくりだとしても、「走る」という行為は、人間の体に大きな負担をかけるため、普通の体力に人間であれば、1〜2時間後には必ず、疲れて立ち止まらないといけないタイミングが来てしまいます。

でも、ゆっくりマイペースで「ずっと歩き続けること」は、普段運動をしてない人にも、意外とできてしまうものなのです。

そして、小さな一歩を重ねて自分のペースで歩き続けることができれば、どんな大変な道のりだったとしても、結局はより遠くまで行けてしまうのです。
「ゆっくりと、自分のペースで生きる」ことの大切さと、その行為における人間の
パフォーマンスの高さを、信じてみてください。

大股で歩いたり、すぐに結果を出そうと思って焦って、うまくいった経験がある人なんて存在しないでしょう。目標ば大きければ、なおのこと、「絶対に!」うまくはいきません。

小股でかまいません。むしろ、小さな歩幅の方がいいです。
毎日〝小さな一歩ずつ〟を重ね続けることだけが、あなたのライフテーマの実現につながる正しい努力の仕方なのです。


2.根性論ではなく、正しい知識と知恵で、歩き続ける。

ぼくは、栄養学や生理学、睡眠や休息のメカニズムなど、人体に関するさまざまな知識を学び、自分なりに研究を重ねてきました。

そうやって得た知見と自身の体験をベースに構築した、ぼくオリジナルの「*
複合トレーニング」や「*ヨガストレッチ」などの実践のおかげで、体力的にピークのはずの20代のときよりも、46歳(2016年現在)の今の方が体力があります

(*四角式・複合トレーニングやヨガについては
《Body & Mind Design 04》体と心のメンテナンス(運動編)で詳しく解説!動画アリ。ちなみにそこで紹介している「ベアフットによる超スロージョグ」や「ロングスイム」においても、「Long Slow Distance 思考」がベースとなっています

しかも登山においては、昔よりも疲労感なく、
筋肉痛を起こすことなく、最後まで楽に歩き続けることができるようになりました。

そんなぼくも実は、10年以上前の交通事故が原因で、未だに走ると膝が痛くなります(もともとは15分以上は走れなかったのですが、10年ほど続けて来たベアフットランニングとヨガのおかげで、今では何とか30〜40分は走れるように)。

そんなケガを抱えたぼくが、重いバックパックを背負って1週間以上、険しい山道を歩き続けることができるのは、「根性がある」のではなくて、科学をベースとした知識、理にかなったトレーニングのおかげなのです。

正しい知識と知恵を身につけることで、限界だと思っていた壁、諦めていたことを乗り越えることが可能なのです。これは、学校に通っていた頃とは違い、自分の好きなことを好きなだけ勉強ができる「大人の特権」である、とぼくは考えます。

栄養学や大脳生理学、身体学は、昨今、驚くほどの進歩を見せています(今、この瞬間にも!)。
どんなに歳を重ねても、今まで知らなかった新しい情報を得ること、新しいサイエンスを学び続けるというスタンスを忘れないようにしてください


3.我慢して努力するのではなく、努力自体を楽しむ。

何かの分野で一流を目指そうとする場合、必ず頑張らないといけない瞬間や期間があります。
長期間に渡るロングトレイル登山やフライフィッシング冒険を成功させるために、前述のような日々の研究とトレーニングが必須なのと同じです。

ただ、そのトレーニングは辛いだけかというと、そうではありません。
自分らしく楽しんで続けられるスタイル」のトレーニングや研究だからこそ、よりしっかりと身につき、あなたの血となり肉となります。

それが結果として、あなたのライフスタイルをデザインしてくれることにつながるのです。

努力し続けられるということは、1つの才能です。
日本ではよく「我慢すること自体が美徳」とされますが、我慢する自体が努力では決してありません。
ぼくに言わせると、それは「間違った努力」なのです。

楽しく続けられるために創意工夫したり、試行錯誤することこそが、「正しい努力」といえます。
「自分らしく楽しんで続けられるにはどうしたらいいか」という視点を、あなたのライフスタイルにぜひ取り入れてみてください。

自分で言うのも何ですが(笑)、ぼくはこの、「楽しくするため」「気持ちよく続けるため」の、創意工夫力の高さがハンパない人間です。

自給自足ベースの「森の生活」、山や森を歩き続けながら原野で長い日数を過ごす「冒険生活」、肉を食べない「ベジタリアン生活」を営んでいるぼくの姿を見て、多くの人が「ストイックですね」と言います。

それに対して、ぼくはいつも「いえ、ぼくは究極の快楽主義者なんです(笑)。」と答えています。
一般的に「大変そう」と思われがちなな、ぼくのライフスタイルは、ぼくにとって「究極に気持ちのいいこと」を、徹底的に追求した結果たどり着いたものにすぎないのです。

そこには、みなさんが想像するような「たいへんで血のにじむような努力」は存在しません。
「どうすれば毎日、気持ちよく、健康に生き続けることができるか」を考え抜いた結果、編み出した様々な「ライフハック=生活における創意工夫」があるだけなんです。

何度も言いましょう。苦しいだけの努力は、絶対に続きません。

そんな〝極端なほどのライフスタイル探求者〟である、ぼくの「ライフスタイルデザイン学」の真髄を、
ここ〈LSD.Camp〉限定で、少しづつみなさんにシェアしたいと思っています。


4.綿密な登山計画と、柔軟な対応の両方が必要と知る。

ぼくが、大きな冒険を行う場合、必ず綿密な登山計画を立てます。

どこでテントを張るか、水場はどこで確保できるか、エスケープルート(いざというときの下山ルート)の有無など、登山用の地形図やGoogle Earthを駆使して、頭の中で何度も何度もシミュレーションします。

そして最後には、頭の中に「完全なルート図」を描けるようになっています

人生も同じです。
行動する前に必ず、できる限り詳細まで頭の中で想像し、シミュレーションするのです。

この行為こそが、先月のテーマ《Visioning Design》における最初の一歩となります。

そして、いよいよそれを実行に移した後は、柔軟に行動することが大切になります。

登山でも、すべてが
事前にイメージ通りになることはありません。
事前のシミュレーションでは予測不可能な、天候変化や登山道の崩壊など、様々なアクシデントや想定外のことが必ず起こります

それは「どんなに準備しても、完璧に準備が整うことはない」という、以前ここで投稿したぼくのメッセージと同じで、現実世界では頭で何度も何度もプランニングしたにも関わらず、そうはならないことがたくさんあります

その出来事にパニックになるのではなく、立てた計画表を一旦白紙にする勇気をもって、今そこでできることだけに集中して柔軟に対応することが大切です。
もっと言うと、「そのハプニングをいかに楽しむか」という大きな気落ちを持つことも重要になります。

つまり「頭でっかちになってはダメ」ということです。
この〈LSD.Camp〉の懇親会では、多くの方から人生相談を受けますが、「自分で立てたプランにガチガチに縛られ〝すぎている〟人が多い」ことにいつも驚きます。

登山と同じで、人生も「綿密な準備」と「柔軟な判断と行動」の両方が大切なのです。

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いかがだったでしょうか?

無理をして、我慢して「山頂だけ=成功だけ」を目指すことが前時代的な〝20世紀型の生き方〟だとすると、

自分の本当の目的地(ライフテーマ)」に向かって、ゆっくりと一歩ずつ、過程を楽しみながら、自分らしく健康的に歩き続ける「Long Slow Distance」という人生の歩き方こそが、まさにオルタナティブな〝21世紀型の生き方〟だと思います。

そして、この生き方だけが「真の豊かさ、真の幸福」につながる、とぼくは断言できます。

この《Body & Mind Design》シリーズでは繰り返し言ってきましたが、「体と心」は、自分のペースで歩き続けるため、自分らしく生きるための大切なインフラです。

健全な体と心があるからこそ、その過程すべてを楽しめるし、驚くほど遠くまで歩いて行けるのです。
その結果、その先に広がる、涙が出るほど美しい圧倒的な景色に出会えるのです。

この「Long Slow Distance 思考」は、あなたの人生に革命をもたらすでしょう。
そして、ライフスタイルがより鮮やかに輝くことを心から願っています。

※1 『やり抜く力――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』 


【今週のワーク】

Long Slow Distanceで、人生を歩き続けるための4つのヒント」を読んで、そして《Body & Mind Design》全体を振り返って、これから自分に取り入れたい習慣を決意表明してみよう!
または
感じたこと、受け取ったことなどをシェアしてみてみよう!


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