先月の「マインドフルネス・デザイン」では、内なるインナーネイチャーとつながるために、心に穏かな湖面のような状態を持つ大切さについてお話しをしました。

今週からはいよいよ、シーズン6最後のテーマ、
「ソーシャル・デザイン」です。

ぼくたちが生きるこの社会を、よりよくしていくための
「意識の持ち方」について考えていきたいと思います。


冒頭から言い切ってしまいますが、この「社会貢献意識」を持つことは単なる「きれいごと」ではなく、あなたの心をより平穏にするためのもっとも合理的な技法なのです

今月はこのことを頭に入れて読みすすめてください。

そして、この命題はあくまで
「理想のライフスタイルをデザインすること」の延長線上にあるということを、心に留めておいてください。

ソーシャル・デザインを一般的な言い方にすると、
「社会貢献を通して、ソーシャルグッドを実現していく行為」
そして、ここ〈LifestyleDesign.Camp〉では社会貢献活動を
「自分を見失うことなく、小さな社会問題を解決する(ように努める)行為」
と定義します。

その上で、ぼくは以下の4つの理念を掲げています。
1、
自身の特技や強み、好きなこと、アーティスト性を活かす
2、
単発なアクションで終わらず、持続的に行えること
3、
自分の健康や家族を犠牲にせず、重い義務感もない
4、
大きく遠いことではなく、身近なことから始める

発展途上国に学校をつくったり、難民キャンプに水道を通したり、デモに参加するなどの
大規模なアクションを起こすことだけが社会貢献ではありません(もちろん、これらもめっちゃ大事❗️)

毎日の仕事、夢中になって取り組んでいる趣味や遊び、日々の暮らしを通じて、小さく社会に貢献すること。
または、家族や仲間、近隣の人、身近な存在——何よりも自分自身——を大切にすることも立派な社会貢献なのです。


P5120509.JPG 1.82 MB








●社会貢献活動は誰のため?


Think Globally, Act Locally (地球規模で考え、足元から行動する),
という言葉があります。

ソーシャル・デザインを考えるにあたって、まずは、常に
地球規模で物事をとらえてみてください。
そのとき、自分自身のことは
「地球に住むひとつの生命体」または「地球というひとつの生命体の一部」と考えます(どちらでもしっくりくる方でOK/ちなみにどちらがしっくりくるかよかったらコメントください🙏)

この感覚は先月のマインドフルネス・デザインで身についてますよね☺️

その心の準備ができたら、次のことにチャレンジしてほしいと思います。
「自分さえ良ければいい」という考え方を減らしてみる
「環境や弱者からの収奪」に加担しないよう、毎日の生活を少し変えてみる
あなたの身近な人たちと、政治や気になる社会問題について軽く話してみる

ここで再確認してほしいことが!

それは、社会貢献活動(ソーシャル・デザイン)で、絶対にしてはいけない3つのこと。
1、
自分の存在意義の証明や、社会的評価を得るため行う
2、
自身の心と体の健康や、家族の優先順位を下げてまで行う
3、
「誰かのために尽くしたい」という自己犠牲的な義務感で行う

「善意の押しつけ」という言葉がありますが、自分の心のスキマを埋めるためや、自己満足のために人をサポートすることは、あまり良い結果につながりません。
(それは「ただの余計なお世話」🙅‍♂)

また、「自己犠牲や家族犠牲」の上に成り立つ社会貢献は健全でない上に、そもそも
続かない(サステナブルじゃない)し、活動のクオリティも低くなってしまいます。
まさに、ぼくがここLSD.Camp繰り返し伝えてきた
「Long Slow Distance思考」(ゆっくり長く、息が切れないペースで物事を進める考え方)に反します。

このように、当人や家族が、ボロボロに疲弊した状態で社会貢献活動に従事することは、サポートされる側のためにもならないのです。

ぼくがいつも
「自分を大切にせずに、他人に尽くそうとする行為は、ただの〝逃げ〟である」
と言うのは、そういった理由から。

誰かのサポートに従事していると、その状態に酔ってしまっていて(高い中毒性がある🈲)、無意識のうちに自分を犠牲にしてしまいます。

その結果、体を壊したり、精神的に激しく疲弊したりしてしまう。
そして、その苦しい状態をその「誰か」や「社会」のせいにするという負の思考に陥ってしまう——例えば「私はこんなに頑張ってるのに」という思考に支配されたり。

つまり、せっかくの良い行いが、非クリエイティブかつ非サスティナブルな行為に陥ってしまうのです。


ぜひここで
《Body&Mental Design 1 |6th》を思い出してください。


自分の心と体をしっかりケアし、自身を本気で大切にし、家族とも良好な関係を保ったうえで、社会貢献活動を行えば、
持続的となるだけでなく、いいパフォーマンスを出すことができる。

そして、あなたの気遣いや愛、行いが最大級の形で誰かに届きます。
それこそが理想的な社会活動であり、あなたができる最高の社会貢献なのです。


ファイル 2016-05-08 9 07 37.jpeg 1.23 MB








●社会貢献活動を「続ける」ために


もうひとつ、大切なことを書かせてください。

どんな社会問題でも、解決するためには根気が必要で、長い時間を要するため、その社会問題自体が
「自分ごとになっているかどうか」が重要。

物事を続けるためには、いかに「自分ごととして捉えられるか」が決め手になると言っても過言ではないでしょう。

だから、
「Long Slow Distance思考」をしっかり持つことと、
その問題解決自体を
「自分の痛み」としてとらえることが大切なのです。

レコード会社時代に何度かお会いして話す機会があった、尊敬するMr.Childrenの
桜井和寿さんはこうおっしゃっていました。

自然環境を守るためのプロジェクト『ap bank』を立ち上げて、大きなムーブメントにできたのは、子どもが生まれ、その大切な子どもを絶対に守りたいと思ったから。でも、家族内だけの努力では限界がある。健全な環境がないと無理だと気づいた。だから自然環境を守るための活動を始めた」と。


レコード会社時代にぼくが関わった
「レッドリボン」活動(HIV/AIDSの啓発運動)に参加してくれた、その櫻井さん、小田和正さん、湘南乃風・若旦那、一青窈ちゃん、加藤ミリヤちゃん、GLAYのメンバー、絢香らアーティストの多くは、身のまわりにHIV/AIDSの偏見で苦しむ人がいたり、若い世代の感染率が高まっていたり、それが参加の動機になっていました。


どんな大きな社会活動も、最初は、
ひとりの「悲しみ」「想い」「気づき」、または「憤り」からはじまります。
つまり、
「自分ごと」からはじまる、ということ。

自分の「心の真ん中」や、あなたの「人生のルーツ」とつながった本質的活動だけが本物であり、継続し続けることができるのです。

まずは、もっとも身近な
「自分ごと」を探して、行動に移してみてください。
これこそが、まさに「Act Locally」なのです。

ですが一昨年、素晴らしい出会いがあり、ぼくの考えが少し変わりました。

「解決したい社会問題があるとして、それは必ずしも自分ごとじゃなくてもいい」

そんな言葉をぼくに教えてくれた、ボーダレスジャパン代表の田口一成さんです。

実は、この数年間、ミレニアル・Z世代の仲間たちの活動を見ていて

「みんな自分ごとかどうか関係なく本気でやってる」と感じていました。

田口さんと、若き電子ゴミアーティスト長坂真護くんとの、2回のトークを経て、この数年抱いていた「ある気付き」に確信を持てたのです。



それは、次世代の彼女ら彼らの感覚は、40代以上の大人とは違うということ。

これまでの大人たちは「他人ごと」にしてきた、「プラ汚染や気候危機をはじめとする環境問題」や「分断や差別、搾取や貧困といった社会不正」を、次世代たちは感覚的に「すべての問題を自分ごと」にしているということ。



つまり、

「このまま環境が壊れ続けると自分たちの世代は、まともに地球で暮らせない」

「地球の裏側にいる会ったことのない人だとしても、同じ人間で仲間だから」

と頭でなく、心で強く感じているのです。


ぼくの大切な友人の娘さんがこんなことを言ってました(当時7歳❗️)
「私だけが幸せになっても、うれしくない」と。



大人たちの一部は「意識高い」と揶揄しますが(ぼくは大人だけどw そういう大人たちが大嫌い❌)、ぼくは彼女ら彼らこそが「もっともまともな人間」であり「まさにヒューマン(人間的)」だと思っています。


そんな思索を経て、「自分ごと」であれば、それは圧倒的な動機となり、困難にぶつかっても「周りからガンバレ」と言われなくても、自分の意思で乗り越えられる、という昔からの持論にも改めて確信を持つことができました。


ぼくが、レコード会社時代に仕事をしてきた、出会った当時16歳だった絢香をはじめとする次世代の音楽アーティストたち、そして、辞めたあとにプロデュースしてきた若いクリエイターや起業家たち。


とにかくぼくは、人生において「次世代から学ぶこと」が多すぎて(むしろ今の四角大輔の根幹をデザインしてくれてると言えるほど🙏)、彼女ら彼らには心から感謝しています。


さて、来週は、

ソーシャル・デザインは何から始めればいいのか?」「今、できる目の前のことは何か」といった、ソーシャル・デザインのはじめ方についてお伝えします!

来週もお楽しみにーーーーーーー☺️


dvir-adler-uSj_ce8vtyE-unsplash.jpg 724.77 KB



【今週のワーク】 

1.あなたが今気になっていたり、実際に取り組んでいる社会貢献はありますか?
どんな大きな社会活動も、最初は、ひとりの「想いや気づき」からはじまります。一人ひとりが日常の生活の中で、仕事の中で、何かに気づき、そこから動き出すことにとって社会は変わっていきます。あなたが今気になっていることはどんなことですか?すでに取り組んでいる人は、そのきっかけも含めてぜひシェアしてください。

2.改めて、あなたの特技や強み、好きなことを教えてください!
社会貢献は、発展途上国に学校を作ったり、難民キャンプに水道を通したり…など、大規模なアクションを起こすことだけではありません。社会貢献が「義務」にならないためにも、自分の特技や強み、好きなことを自覚し、そこからソーシャル・デザインの第一歩を踏み出してみてください。実際に取り組んでいる人は、持続可能なものになっているかチェックしてみてください。


3.恒例のフリースタイル投稿!
ぼくの投稿を読んだ感想や「ひとことコメント」も大歓迎です!

思ったことを素直にアウトプットしてみてください。