先週は、お金への自分の感情を見つめ直すことから始めた。
「依存しない・追いかけない・振り回されない」という3ヶ条、覚えているだろうか。
今回のテーマは「ミニマム・ライフコスト」。
「ミニマム・ライフコスト」とは、「自分や家族が〝健康的に〟生きるために最低限必要な生活費」のこと。
これは資本主義社会における最強のセーフティネットであり、もっとも合理的なマネー戦略。
そして、資本主義に搾取されないための「お金に依存しない生き方」の第一歩であり、「真に自由や人生」への入口となる。
断言しよう。
「生まれつきの億万長者」や「使いきれないほどの大金を稼ぎ続けること」をのぞき、「ミニマム・ライフコスト思考」を持って生きる道が、お金の呪縛から逃れるための「唯一のエスケープルート」だと。
ミニマム・ライフコストを把握して生きていると、生活への不安がなくなる。
結果、仕事でも暮らしでも挑戦できるようになり、「好きなこと・やりたいこと・得意(=あなたのアーティスト性)」に人生を賭けられるようになるのだ。
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【今週の先出しハイライト】
・一度上げた生活レベルは簡単には下げられない。マネーシステムの罠にハマると、どれだけお金があっても心は自由にならない
・月15万円、月2日の労働で家族3人が豊かに暮らせる——30年以上ミニマム・ライフコストを実践し続けた先にある景色
・「家計簿」は法人における「P/L表」——ミニマム・ライフコストを計算する過程こそ、お金の真の特性を理解する勉強のはじまりだ
・固定費の見直しは「マネーノイズ」を消していくゲーム。大きな固定費から手をつけるのが鍵になる
・気づかないうちに使っている細かなお金が、あなたの生活を大きく圧迫している。変動費の「見える化」が第一歩だ
・収入とは「お金」だけに限らない。物々交換やスキル交換も立派な収入チャンネル——「複収入って可能かも」と気づける
・「マイ時価総額」を把握すると、無駄な資産が鮮明化し、物の価値を本気で見抜こうとする思考が身につく
・「あ、これくらいで大丈夫なんだ」という安心感が「身の丈ポイント」。ミニマム・ライフコストの把握は、生き方を考え直すためにある
・お金よりも時間を大切にすべし——捻出した「お金と時間」を正しく投資することこそが最重要だ
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● 引き上げた生活レベルが、あなたの自由を奪う
現代のマネーシステム(お金の仕組み)は、使えるお金が増えれば増えるほど、お金を浪費する選択肢も広がるように巧妙に設計されている。
「人間としてのあなたの器=身の丈」をしっかり構築する前に、収入が「身の丈」を超えて増えてしまうと、さまざまな「浪費の誘惑」が無意識のうちにあなたを狂わせ、生活レベルを無駄に引き上げ、人生を間違った方向へ導いていく。
人間にというのは「一度上げてしまった生活レベル」を簡単には下げられない生きもの。
そのせいで、一時的に収入がなくなったり、減ったりするような事態を「死ぬほどこわい」と思い込んでしまう(日本みたいな先進国では、実際すぐに死んじゃうわけじゃないのに)。
気づいたときには、巧妙に張り巡らされた「マネーシステム」にはぎ取られ、「ラットレース(資本主義による永遠の競争社会)」から抜け出せなくなっている。
この罠にハマってしまうと、どれだけお金があっても、心も人生も、お金から自由になることはない。決して、ない。
そうなると、人は新しい挑戦をしなくなり、どんどん身重になって固定化していく。
お金のせいで行動力と勇気を失い、身動きが取れなくなり、「停滞思考」や「メンタルブロック」という状態におちいってしまう。
結果、人との出会いや大きなチャンスといった、多くの人生にとって大切なことを失うことになり、長期的に見れば大きなお金を失うことにもつながっていく。
つまり、「人生における大損=人生を無駄に浪費すること」になるのだ。
逆に、ミニマム・ライフコストの計算をしっかりして「これさえあれば大丈夫」と安心できれば、「人生なんとでもなる」と思えるようになるからおもしろい。
まさに、ぼくの人生がそう。
● ぼくの「ミニマム・ライフコスト」ライフ
ぼくは「ミニマム・ライフコスト」ライフを20 代から今日に至るまで30年以上は実践し続けている。
NZに移住する39歳までの15年間は特に、超シビアになって「ミニマム・ライフコスト」を徹底する生活を続けた(つまり、レコード会社時代のすべて)。そして移住後も、自給自足ライフを究め続けた結果、ニュージーランド湖畔の森では、ぼく1人なら月5万円、家族3人で月15万円で豊かに暮らせる。
この湖畔の森に移住するとき、ヒットメーカーとしての肩書き、安定や収入だけでなく、慣れた生活や都会の便利さ、家族や仲間たちとの日常までも手放した。
ぼくの場合、月15 万円は
「①メディアで記事を2 本書く」「 ②1社の相談役を務める」「③オンラインイベントを2 回実施する」
のどれか1つでまかなえてしまう。
「最低限これだけあれば大丈夫」と把握できていて、その〝自給方法〟もわかっているので、生きる不安は一切なく、心は軽い。
そのおかげで、過去もっとも高いパフォーマンスをもって働くことができている。
そして、理論上は「月15 万円を稼ぐための労働以外は、何をしてもいい」ということになる。
①②③それぞれに要する時間は、ラフに見積もって2 日ほど。
簡略化して考えるならば、月30日間のうち2日だけ集中して働き、残りの28日間は完全なる自由時間となる。
その28日間の大半を、夢中になっている「ライフワーク」——今で言うなら「本の執筆」——に費やしている。
何度でも言おう。
だからこそ、この「ミニマム・ライフコスト」を把握することこそが「自由への近道」。
ぼくはいつも「人生に近道は存在しない」と言い切るが、これは唯一ともいえる「近道」😉
家族で暮らしている方は、ぜひご家族としっかり話し合って、一緒に取り組んでみてほしい。家族であれば「家族全員が〝健康的に〟生きるために最低限必要な生活費」がミニマム・ライフコストとなる。
Camperのみなさんのために、今回のメソッドでは細かくステップをまとめてみた。
ぜひ楽しみながら、しっかり自分と向き合い、取り組んでみてほしい。


