利点しかない早寝早起き
若い世代を中心に早寝早起きがトレンドだ。
ヨガやラン、朝会などをする人が若い世代を中心に増えている。朝の太陽が人を元気にし、人は朝にもっとも創造的になれることは案外、知られていない。
朝日は心と脳のバランスを整える「セロトニン」を分泌させ、それは、夜には快眠物質とも呼ばれる「メラトニン」を合成する。
太陽のリズムで生きることは、本来の“地球人”として生きることと同義だ。
夜明けの光は、人間の心、脳、細胞すべてを覚醒させる。
原点回帰のムーブメント
ニュージーランドの森での生活は、夜明けとともに始まり、日没で終わる。
余分な電力は消費しないうえ、不思議と物欲や我欲も滅していく。迷いが減って思考がシンプルになり、自分にとって一番大切なものを見極められるようになるのだ。結果、ぼくは子供のころのような集中力を取り戻した。
未明まで騒ぐテレビ番組や、めまいがする ほどまぶしいコンビニの明かり。
娯楽やネットに24時間縛られる生活。
心身のバランスを崩してしまうのは当然だ。
地球環境を考えれば、まったく不要だし、仕事や生活でも非効率をもたらすだけ。多忙な業界にありがちな「寝ていない自慢」はもはや自己管理が出来ない証しだ。200万年以上続いてきた地球人としてのリズムを、わずか 100年で変えてしまうことの傲慢(ごうまん)さを、ぼくらは思い知るべきだ。
3・11以後、便利な暮らしは原子力発電という巨大なリスクと、納得しがたい矛盾のもとに成り立っているという事実を誰もが痛感したはずだ。
なのに生活リズムは変えられない?なぜ?
この暴走を許容する余力が地球に残っている?
さあ、壊れるのは、地球が先か人類が先か?
早寝早起きは、未来を任された若者たちが本能的につかんだ、地球人としての正しい原点回帰ムーブメントだとぼくは信じたい。