先週は、マインドフルネスの本質について紹介した。

スリランカの原生林の中で繰り返した瞑想体験が教えてくれたのは、
「心の余白は取り戻すもの」だということ。

ぼくたちはもともとそれを持っていたのに、日常のノイズの中で忘れてしまっただけなのだ。

では、どうやってその余白をつくり、日々の暮らしの中で守り続けるのか。
その答えが「ミニマル主義」にある。

「ミニマル主義」というと、ただ少ないモノでだけのライフスタイルだと思う人は多い。
でも、ぼくが伝えたいのは、もっと深いところにあるもの。自分の「内側」と「外側」のノイズを手放すことで、本当に大切なことに「時間・お金・エネルギー」を集中させ、幸福に生きるための人生戦略としてのミニマリズム(ミニマル主義)だ。

今週は「Less is More」が教えてくれる気づきをヒントに、暮らしや仕事をより豊かにする
「ミニマリズムという幸福戦略」について、一緒に深く考えていきたい。

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【今週の先出しハイライト】
・「Live Small, Dream Big」——贅沢とムダを削ぎ落とすことで生まれた時間・資金・エネルギーを、本当に大切な夢への一点集中投資に使う。
・「Less is More」をぼくは「足るを知る」と訳す——より少ないことが豊かで自由で美しいというこの逆説こそミニマリズムの本質だ。
・ミニマルライフとは、コストを最小限に抑えてリソースを最大化し、一番大切なことに全集中投資する〝一点豪華主義〟の生き方である。
・禅の「本来無一物」が教えるように、死ぬときに持っていけるのは魂に刻み込まれた体験だけで、だからこそ「魂が震える体験」にこそ投資すべきだ。
・「急ぐ」のではなく「ゆっくり長く」——LSD(Long Slow Distance)のペースで歩き続けることが、マインドフルネス状態を保ちビッグウェイブを引き寄せる。
・「最も大切なことを最も大切にする」——ミニマル主義とはノイズを手放して目の前の大切なものへ向き合い続ける、「足るを知る」人生デザイン術だ。

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● 「Live Small, Dream Big」の真意

「Live Small, Dream Big——小さく生活し、夢は大きく」
これは、欧米のベストセラー『Tiny House』の副題で、ぼくなりに言い換えると次のようになる。

贅沢やムダを省いて、超効率化することで得る時間と資金を、人生の夢に投資する

逆のパターンも考えてみよう。
Live Big, Dream Small——大きく生活し、夢は小さく」——こちらの解釈はこうだ。

見栄と物欲に時間・エネルギー・お金を浪費し、将来への投資や夢どころじゃない

あなたはどちらを望むだろうか。
ぼくは迷わず前者を選ぶ。実際に、50年以上そう生きてきた——日本では変わり者扱いされて苦しみながらも。

「Live Small, Dream Big」——贅沢やムダを省いて、超効率化することで得る〝リソース=時間・資金・エネルギー〟を、人生の夢に投資するための唯一の方法は、ミニマル主義をもって、ミニマル・ライフを実践することだ。

それができたなら、「本当に大切なこと」「心から愛すること」「人生で成し遂げたいこと」、つまりあなたの「夢」に一点集中できるようになる。

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● Less is More / Less is Freedom / Less is Beautiful

「Less is More 」

最近は、この言葉を多くの人がいろんな場面で使うようになった。Camperのみなさんも聞いたことがあるはず。

我がアニキ・
本田直之さんの2012年のベストセラー『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた』が、この言葉の認知度を一気に高めた。


ちなみに、ぼくが10年以上愛用し、アンバサダーを務めた、北欧のパタゴニアと呼ばれるサステナブルなアウトドアブランド「HAGLOFS(ホグロフス)」の最軽量ライン『L.I.M』 シリーズも「Less is More」の略であり、「最小限で最大限のパフォーマンスを」がコンセプト。


「Less is More」とは元々は、自然と調和したミニマリズムな建築を生み出したドイツの建築家、
ミース・ファンデルローエの言葉だ。 


「Less is More」を訳すと「少ないことこそ豊か」となる。

ちなみに、ぼくは日本語に訳しにくい「Less is More」を「
足るを知る」と訳している。
欧米人に、この言葉の意味を伝えると「とても禅的だ」と言われる。

ぼくは、この言葉がずっと大好きで、
「Less is Freedom」「Less is Beautiful」などという言葉を好んで使っている。


どんなに大きな名声や大金を手にしていても——
今この瞬間、手の中にある「派手ではないが本質的な豊かさ」と「日常にあふれる小さな喜び」を見いだし、それを味わい、感謝するという感性を持たない限り、人は決して幸せになれない