今月のテーマ、「スペース・デザイン」もいよいよ最終回。
最後は「ジブン空間の拡張」についてお伝えしよう。

「ジブン空間」とは、自宅や職場だけでなく、街の施設、豊かな自然を含めた周辺環境すべてを指す。
自宅や職場を心安らぐ空間にできたら、さらにその意識を広げて「自宅や職場の〝周辺までも〟を自分の空間」と捉えてみよう。
想像以上にたくさんある身の回りの豊かさに気づかされるはずだ。

すると、より自由な発想や思考を獲得でき、クリエイティブに生きられるようになる。
そして、この発想は「自分が大好きな場所で暮らし、働く」という〝夢の移住〟を叶える可能性を高めてくれる。
「所有から利用へ」=シェアリングエコノミーという方向性へライフスタイルをシフトすることにもつながっていく。

これから紹介する「周辺環境をクリエイティブに活用する5つの視点」を参考に、ジブン空間を拡張し、「ホームプレイス」を見つけ出すヒントを探してみよう。     

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【周辺環境をクリエイティブに活用する5つの視点】
1. すべてを「ジブン空間」と捉える

まずは、街中にあふれる施設や店舗を「自由に使えるシェアリングスペース」と捉えてみよう。
自宅や職場があるエリアの施設すべてが、あなたのために運営されている「ジブン空間」だと考えてみてほしい。

たとえば、
いつものカフェは、2つ目のリビングルーム
近隣の大型ホテルのラウンジは、応接室
図書館は、書斎や勉強部屋
小さな公園は、秘密の隠れ家
……と意識してみよう。

すると、自宅や職場がせまくても、「ジブン空間」を広く感じることできる。
暮らしている街全体を「ジブン空間」として拡張できれば、気持ちは伸びやかになり、思考や発想をどんどん広げられるようになる。

これこそが、クリエイティブなライフスタイルの第一歩。

「小さなジブン空間 」+ 「周辺環境のフル活用」
これは、ぼく自身が30年近く実践してきたことで、
急速に広がっている「シェアリングエコノミー」の考え方の中核でもある。

慣れ親しんだ街中を、未知の世界を冒険するように探索してみよう。
すると、これまでと違った姿が見えてくるから不思議だ。

いろんなシチュエーションにマッチするお気に入りの場所を見つけてみてほしい。
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2. カフェやホテルラウンジを「書斎」にする

「執筆で行き詰まった頭や意識を切り替えたい」
そんなとき、ぼくはいつも移動する

まずは、ニュージーランドの湖畔の森の家で自宅内ノマド
家の中の4ヶ所、テラスの2ヶ所、湖上の桟橋に用意している「クリエイティブチェア」と名付けている椅子を行ったり来たりする。

それでも集中できない場合は、車を1時間走らせ、ビーチキャンプ場に固定している我がキャンピングトレーラーへ向かう。
その場所は自宅よりネット環境がいいこともあり、もう1つの重要なクリエイティブオフィスとなっているのだ。
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(キャンピングトレーラー)

静かでスピリチュアルな湖畔から、開放的でアクティブな海辺へ。
ぼくのクリエイティブスイッチが一気に「オン!」となる。