先週は、社会をデザインしていくためのステップについて具体的にお伝えした。

今週はまず、〈LifestyleDesign.Camp〉(以下Camp)のビジョンである〝静かなライフスタイル革命〟についてお話ししたい。
その後、「自分のアーティスト性というギフト」を社会と分かち合うことについて、もう少し詳しく説明していこう。

ここまで約1年、毎週続けてきた《人生デザイン学メソッド》。

前半の3ヶ月では、ライフスタイル・デザインの3つの基礎学力を身につけてもらった。

1. 自身の心の声を聞き取るための「ノイズレス・デザイン」
2. 生活と仕事の空間を整えるための「スペース・デザイン」
3. 自分の肉体と心を整えるための「ボディ&メンタル・デザイン


この段階で、ぼくが提唱する「ライフスタイルインフラ(=生活習慣+心身の健康+持ち物と暮らす空間)」が整うことになる。そうやって初めて「何かに挑戦できるスタートライン」に立つことができる。

この3つの基礎学力は、
4. 人生の羅針盤を確立すべく自分と向き合う「ライフテーマ・デザイン」
につながる。

次に、4で見つけ出した「人生のビジョンやライフテーマ」を形にするための具体的な5つのメソッドを解説してきた。

5. テクノロジー・デザイン
6. ワークスタイル・デザイン
7. チーム・デザイン
8. モビリティ・デザイン
9. ファイナンシャル・デザイン


そして、この5〜9のメソッドを実践することで実現できる集大成的な生き方のメソッドが、
10. インディペンデント・デザインだ。
ここで伝授したメソッド「依存しない生き方」に少しでも近づくために、このCampは存在していると言ってもいいだろう。

さらにこれが、「本当の幸せ」を手にするために必要な大切な2大テーマにつながっていく。
11. 自分自身と深く向き合い、心の平穏を得るための「マインドフルネス・デザイン」
12. 自分ごとの意識をもって、あなたのギフトを社会に提供し、真の幸福感を得るための「ソーシャル・デザイン」


そして、ここで改めて伝えておこう。
このCampが掲げている理念は大きく2つ。

・思考法や習慣を見直すことで、あなた自身に「セルフイノベーション」を起こす
・あなたの暮らしと仕事を少しでも理想の形へ変えて「ライフスタイルシフト」をする

一人ひとりがより自分らしく生き、アーティスト性を取り戻すことで、個々のエネルギーが増大して生命体として輝くようになる。

すると、自然とその輪が広がり、あなたの周辺、そして社会に、少しずつポジティブなインパクトを与えられるようになる。

これこそがぼくのライフテーマであり、このCampが目指している「自分にとって心地いい環境をデザインし、健全な心身・社会・地球を取り戻していく活動=〝静かなライフスタイル革命〟」だ。

ぼくはずっと「人は誰もがアーティスト」と言い続けているが、人は誰もが「インフルエンサー」や「活動家」になれるのだ。

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【今週の先出しハイライト】
・暴力や批判では何も解決せず、人間が作ったシステムが原因だからこそ、ガンディーの言う「あなた自身が変化になる」ことでしか世界は変えられない
・頭の理論や打算に従うのではなく、体の中心部に宿る「命=最後の絶対領域」とつながれば、80億通りの「いびつな美しさ」が社会への贈り物になる
・アーティストモードとは興奮状態ではなく、セロトニンとオキシトシンが森の泉のように湧き続ける「究極の自然体」で無理なく進み続けられる状態
・見返りを期待しない「ペイフォワード」の精神で、あなたにしかできないギフトを分かち合うことから、愛が枯渇しないギフトエコノミーが始まる
・「気を失うほど苦しかった」ネガティブルーツと「忘れられないほど嬉しかった」ポジティブルーツの両方に、あなたのライフテーマが眠っている
・自分の「美しきいびつさ」を認めて本気で生きる姿が、周りに「自分らしく生きていい」という最高のメッセージとなり、静かに社会を動かしていく
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 ● 他人は変えられなくても、自分は変えられる

「暴力や武器」「言葉の攻撃や批判」「嘆きや諦め」は何も解決してくれない

日本国内では、5日に1人ペースで親に殺される子どもたち、毎年2万人を超える自殺者(10代でも約700人近くいて...20代の死因の1位は自殺......)——WHOの基準で算出すると実は約7.5万人にのぼるという——と、増え続ける格差と貧困……、繰り返される政治家と国家の不正とウソ……

世界を見回すと、気候危機と大規模自然災害、終わらない紛争やテロ、貧困や飢餓、食糧問題、環境破壊や森林減少、海洋汚染とプラスチック問題、ひどい格差や児童労働など……

書き出すとキリがない。

これらは全て、人間性を失った国家と大企業の暴走、心なきマネーシステム、行き過ぎた資本主義経済、不自然すぎる大量生産・大量消費社会が原因だ。

つまり、人間が作り出したシステムが原因だということ。
だからこそ、人間にしか解決できない。

これらの悲しい現状は、「自分にはどうしようもないところでの出来事」「誰か遠くの世界で、見知らぬ人たちによるもの」という気がして、無力感を感じてしまうかもしれない。
投げやりになったり、特定の対象を攻撃したくなることもあるだろう。

でもそれは、全くクリエイティブではない。
ぼくらにできることは、「自分自身を変えていくこと」しかない。