先週は「人生の最重要インフラ」である体と心のメンテナンスの重要性をお伝えした。
今週からは、具体的な実践メソッドに入る。まずは「食事」から。
● 体が先、心が後
体と心、どっちを先に整えるべきか?
これには迷わず「体が先」だと即答できる。
心を整える方法は、どれも抽象度が高く、難解な心理学や神経科学の領域に踏み込まないといけない。さらに専門家のサポートが必要なケースが多々あり、お金と時間を費やしても、なかなか結果につながらないことが多い。
それに対し、体を整えるメソッドは具体的かつ明快で、「栄養学」 「生理学」「生体学」といった長年研究が重ねられてきた基礎科学によって的確な裏付けがなされている。手法は確立されていて、個人で実践できてお金もかからない。しかも、継続すれば必ず成果を明確に可視化できる。
先に体を整えて、その健康状態を維持していると、自動的にメンタルヘルス(心)が安定するようになっていく。
すると、意識しなくても思考がクリアになり、集中力が高まり、その持続時間も長くなる。
その結果、あなたはよりクリエイティブになる。創意工夫力、アイデア力が増し、仕事の生産性も暮らしの質も高まっていく。
つまり、体を整えるとメンタルも頭脳も健全化されるということ。
ぼくは、脳と体を合わせた肉体を「オーガニックデバイス」と呼び、メンテナンスとアップグレードに尽力してきた。
肉体とは、100%地球由来の有機(オーガニック) 体であり、生きる上での最重要デバイス。だから何よりも大切にしてきた。
現代人は誰もが快適に暮らし、効率的に働くために「デジタルデバイス」を活用しているだろう。だが、それらの道具をどんなに活用できても限界がある。
それを使う側、つまり「主」であるオーガニックデバイスのパフォーマンスが低ければ意味がないからだ。
デジタルデバイスは壊れれば買い直すことができるし、パフォー マンスが低下すれば OS をアップデートしたり修理したりすればいい。
だが、あなたのオーガニックデバイスは、唯一無二で買い替え不可の「最重要資産」であることを忘れないでほしい。壊れないよう大切にメンテナンスし続け、最高性能を維持できるよう、しっかり資産管理をしよう。
● ポジティブスパイラルを起動させる
「体」が健康になる
↓
「心」が軽くなる
↓
「脳」がクリアになる
↓
「体」の純度が高まる
↓
「心」がより健康になる
↓
「脳」のパフォーマンスUP
↓
「体」の動きがさらによくなる
↓
「心」がより元気になる
↓
「脳」が……というように、「体・心・脳」が無限に好循環し続ける「ポジティブスパイラル」に入ると、人生は一気に、自然に、簡単に好転していく。健康な肉体を手に入れるためのメンテナンスの方法はシンプル。
先週もお伝えした、〝我が母の5 つの教え〟
「ちゃんと食べて、ちゃんと体 を動かし、ちゃんと休み、ちゃんと寝て、思いっきり遊ぶ!」
この基本中の基本を愚直に続けることだ。
そしてまず今週は、食事編!!
(言うまでもなく、ぼくがもっともこだわり続けている分野)「あなたは食べたものでできている」
これは、「You are what you eat」という有名な英語のことわざ。
今日、何を飲み食いするかであなたの「オーガニックデバイス」のパフォーマンスが決まり、人生が決まるということ。
とはいえ現代は、飲食物に多種多様な「化学物質」が使われている上に、複合的な「環境汚染物質」が混入する。これらの物質を避けることは、もはや不可能に思えるかもしれない。
だが、それを最小限に抑える対策はある。その方法論は次のようにシンプルだ。
【飲食学の基本3ルール】
①セレクト:摂取するものは選び抜く
②ブロック:安易に体に入れない
③デトックス:悪いものはすぐには排出する
ここからはこの基本3ルールに従い、ぼくが実践して100%効果があった「4つの食生活メソッド」を紹介していく。
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【今週の先出しハイライト】
・体を整えれば自動的にメンタルと頭脳が健全化される——唯一無二の「オーガニックデバイス」を最重要資産として徹底メンテナンスすることが、人生を好転させる最短ルート。
・体の純度が上がれば心が軽くなり脳がクリアになる——この「ポジティブスパイラル」を起動させる鍵は、母の教えにある基本中の基本を愚直に続けること。
・「命の濃度」が高い有機農薬・自然農法の食材は生命エネルギーに満ち、旬の地元産を選ぶ「身土不二」の実践があなたという生命体の純度を決定づける。
・農薬や添加物という「フードノイズ」と、日本人が歴史的に食べてこなかった健康リスクの高い6大食材を最小限に抑えることで、デトックス機能を維持する。
・生の野菜・発酵食品から摂る酵素と善玉菌が「第2の脳」である腸を整え、脳機能向上に直結——無添加の味噌・納豆・ぬか漬け・キムチで、簡単な「腸活=脳活」を実現。
・過食は内臓に過度な負担をかけ生活習慣病の元凶となる一方、空腹時には免疫力が驚異的に高まる——定期的なファスティングで野生のパフォーマンスを取り戻す。
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<ある日の食卓|2021年10月。息子は生後半くらい。懐かしくて泣けてくる>