先週は、我が人生のリアルストーリー「お金との歴史|前編」をひもときながら、「お金と自分の感情」について詳しくお伝えしてきた。
今回のテーマは「ミニマム・ライフコスト」。
資本主義社会における最強のセーフティネットであり、もっとも合理的なマネー戦略。
そして、これこそが「お金に依存しない生き方」の第一歩であり、「真に自由や人生」への入口となる。
断言しよう。
「生まれつきの億万長者」や「使いきれないほどの大金を稼ぎ続けること」をのぞき、「ミニマム・ライフコスト思考」を持って生きる道が、お金の呪縛から逃れるための「唯一のエスケープルート」だと。
ミニマム・ライフコストを把握して生きていると、生活への不安がなくなる。
結果、仕事でも暮らしでも挑戦できるようになり、「好きなこと・やりたいなこと・得意(=あなたのアーティスト性)」に人生を賭けられるようになるのだ。
●「ミニマム・ライフコスト」とは?
「ミニマム・ライフコスト」とは、「自分や家族が〝健康的に〟生きるために最低限必要な生活費」のこと。
お金がいくらあっても、心が、人生が、お金から自由になることはない。決して、ない。
収入が今の「人間としてのあなたの器=身の丈」以上に増えてしまうと、さまざまな「浪費の誘惑」があなたを狂わせ、人生を間違った方向へ導いていく。
そして、気づいたときには、巧妙に張り巡らされた「マネーシステム(お金の仕組み)」にはぎ取られ、「ラットレース(資本主義による永遠の競争社会)」から抜け出せなくなっている。
「人間としての器=身の丈」をしっかり構築する前に、それを超える額の収入を得てしまうと、無意識のうちにお金に振り回され、生活レベルを無駄に上げてしまう。
そして、人というのは「一度上げてしまった生活レベル」を簡単には下げられない生きもの。
一時的に収入がなくなったり、減ったりするような事態になることを、なぜか「死ぬほどこわい」と思い込んでしまう(日本みたいな先進国では、死んじゃうわけじゃないのに)。
そうなると、人は新しい挑戦をしなくなり、どんどん身重になり固定化していく。
お金のせいで行動力と勇気を失い、身動きが取れなくなり、「停滞思考」や「メンタルブロック」という状態におちいっていまう。
結果、人との出会いや大きなチャンスといった、多くの人生にとって大切なことを失うことになり、長期的に見れば大きなお金を失うことにもつながっていく。
つまり、「人生で大損をすること=人生を無駄に浪費すること」になるのだ。
逆に、ミニマム・ライフコストの計算をしっかりして「これさえあれば大丈夫」と安心できれば、「人生なんとでもなる」と思えるようからおもしろい。
まさに、ぼくの人生がそう。