こんにちは。葉子です。

前回、「人生が変わるパーマカルチャーツアー2019」に参加して感じたことを綴ってみましたが、実際にツアーで体験したことや学んだことを前編(農場での体験)と後編(ポートランド・シアトルでの体験)に分けてシェアしていこうと思います。

前回の記事はこちら↓
https://lifestyledesign.camp/blogs/0f5591675f33


旅の前半、滞在したのがオーカス島にあるBullock’s Permaculture Homesteadという、ブロックス兄弟と家族が30年以上かけて築いてきたパーマカルチャーの楽園。ツアーのコーディネートをしてくれたソーヤー海くんもここの研修生として2年間滞在しており、世界的にも有名なパーマカルチャーの実践場です。


ここではあらゆるものが有機的にそれぞれが活かし合うことのできる関係性のデザインがされていました。そして、エネルギーを出来るだけ逃さず循環させる工夫があらゆるところで見ることができました。


例えば、太陽光エネルギーを利用したソーラーシャワー。

(ここから眺める夕陽が絶景でした!)

↓ソーラーパネルと池から水を汲み上げるポンプ。ソーラーパネルとポンプの向こう側に池があり、太陽が出ている間だけポンプが作動する仕組みになっています。


例えば、キッチンの水道。皿洗いで流れていくお水の有効活用がされています。キッチンの排水口はパイプと繫がっており、皿洗いで使ったお水は、パイプを通して果樹や野菜などの植物に散水されるような仕組みが作られています。お皿に残っているソースや食べ物かすなどには有機物質が含まれているため、植物たちの肥料にもなります。


そして、コンポストは生ゴミが出る場所の近く(キッチン)に配置され、キッチンの近くにハーブやお野菜などのガーデンが配置されています。(キッチン、ガーデンから離れたところにコンポストが置かれていると使わなくなってしまいがち。また、お料理をしている途中に「あ、ハーブを入れたいな。」と思ったらすぐにハーブを取りにいくことができます。)パーマカルチャーでは「勝手口にガーデンがあることが大切」と言われているそうですが、納得。自然に無理なく続けるためにつながりのある配置や関係性をデザインすることが大切なのです。

大ちゃん(学長)も、Space Design(空間のノイズレス化で、自分の「好き」を取り戻す。)で「気合いで習慣化するのではなく、まずは面倒だと思わずにすむ仕組みをデザインする」と仰っていましたよね。これと共通するかなぁと思います。

https://lifestyledesign.camp/contents/f3a34cbd9f6a



今回はコンポスト作りも体験しました!

コンポスト作りで必要なのが緑色のもの(窒素)と茶色のもの(炭素)です。

緑色(窒素)は豆の葉っぱやコンフリーなど。

茶色(炭素)は牧草、藁など茶色く乾燥した植物、ダンボールなど。

今回は豆の葉、ダンボール、コンフリー、牧草、鶏糞、海藻パウダーを水で溶かしたもの、既に出来上がっているコンポストを順々に重ねていきました。

鶏糞や海藻パウダーを水で溶かしたもの、既に出来上がっているコンポストは必ずしも必要ではありませんが、これらを足すとバクテリアの動きがより活発になるそうです。また、それぞれの材料を重ねていくときに水をかけ続けていたのですが、「命が始まるときには水が必要。」だからだそうです。そして、バクテリアが栄養分を食べて熱を生み出し温度が上がり(一日で40度〜60度くらいにまで温度が上がります)、コンポストになっていきます。


こちらはコンポストトイレ。

コンポストトイレはモバイルコンポストになっていて、
コンポストトイレを移動させた後に、土をかぶせて果樹を植えるそうです。
そうすると果樹が大きく育つのだとか。


そして、ここで食べる果物がとても美味しい!

海くんいわく、「市場に出回っている果物は流通に耐えられる品種だけだから、本当に美味しいものを食べたかったら自分で育てるのが一番」とのこと。娘もその場でとっていただく果物の美味しさにハマっていました。

果物を収穫して保存する過程も一緒に体験させてもらいました。

ドライフルーツにしたり。(写真↓はプラム)

作りながらついつい果物に手が伸びてしまう笑

お茶用に乾燥させたり。(写真↓はバタフライピー)

天気が良いときは天日干しで果物を乾燥させますが、滞在中は雨の日が多くこの日は温室の中にあるサウナの中で乾燥させていました。(これも効率的なエネルギー利用。)


ちなみに、温室は植物を育てるほかにも、雨の日の作業場やリビング、洗濯物を乾かす場所、サウナや薪シャワー(サウナや薪シャワーを炊くときに出る熱も有効活用。)、冬の間はキッチンといった多機能な役割を持っています。(パーマカルチャーでは多機能性も重要なポイント。)

↑薪シャワーの火をおこしているところ。



冬の間は温室がキッチンになりますが、こちらは夏の間のアウトドアキッチン。

ここで、農場で収穫したお野菜や果物などの恵みが、研修生たちの手によって美味しいごはんになります。


アースオーブンで焼くピザも絶品でした。


夜は火を囲みながらみなで語らったり、音楽を奏でたり。


ここでは夜は本当に真っ暗!になるのですが、(滞在最初の頃は夜テントまでの道が分からずよく迷子になっていました汗)、晴れた夜に空を見上げるとお月さまが綺麗に輝いていました。


滞在中には味噌作りのワークショップも行いました!

研修生のみんなも発酵に興味津々!


ジャパンナイトも開催!畑のお野菜で作った日本食の数々やお餅も大好評でした。


研修生、ツアーの仲間たちと。

地球を心から愛する素敵なひとたちとの出逢いに感謝♡

愛に満ちあふれるこの場所で、地球からの恵みや命、エネルギーの循環を体感することができました。

他にも紹介したいことは沢山あるのですが、今日はこのあたりで。


*掲載している写真のうち何枚かはツアー仲間が撮影したものを承諾を得て使わせていただいています。

後編では都市部(シアトル・ポートランド)でのパーマカルチャー実践例を紹介していきます!