音楽やリズムに合わせて陽気に踊ったり、繊細で美しい表現であったり、社交やコミュニケーションであったり…
踊りは「人類最古の芸術」と言われ、人類が生まれるよりもずっと前から存在していました。
そのほとんどは求愛のためとも言われます。
私たちが踊る理由。
それは一体何なのでしょうか。
私は「私」の中の自然とつながり、即興で踊ることがライフワークです。
というと、なんだかすごそうに見えますが、全然すごくありません。。
私は踊ることは大好きなのですが、ダンスを始めたのは大人になってからです。
しかも体が硬く、ヘタくそ笑。
振り付けは覚えられないし、リズム感覚もまるでなし。
しだいに
「踊ることは大好きなのに、どうして踊りで苦しんでいるんだろう」と思うようになりました。
周りにプロ志向のダンサーが多かっただけになおさら。
あるとき、踊りに対する向き合い方を変えました。
・鏡に向かわない
・先生を正しいと思わない
・振り付けを覚えない
・解剖学や形式にこだわらない
・再現しない
向き合うべきは、自分自身であると。
私は自分の意思で踊りません。
いかに踊りから「私」をなくしていくか。
自分の意思で動かそうとしている何か。
自分の体を動かすまいとしている何か。
そのブロックを解除してあげるだけ。
そうすると体が勝手にスルスルと動くようになります。
これは驚くべきことで、偉大なる発見でもありました。
体の中を突き抜ける自然のエネルギーバランスをとる。
私は刻々と変化する内なるダイナミズムを眺めているだけ。
海の上でプカプカと波に体をゆだねながら浮いている、そんな感じです。
私にとって踊ることは瞑想でもあります。
先日の福岡・糸島キャンプでも学長が
「釣りや登山も瞑想。なんだったら一週間ずっと瞑想してる」と語っていました。
頭を使うということは本質から離れ、自分を縛りつけてしまうのかもしれません。
「自分が変わる」のではなく「自分に戻っていく」
という言葉も印象的でした。
私の場合は「自然に還る」という表現がしっくりきます。
https://lifestyledesign.camp/contents/d76ea46befdb
ところで、みなさんは
『スター・ウォーズ / 最後のジェダイ』を観たことはありますか?
(若干ネタバレになりますので、気になる人は飛ばしてください)
本作の主人公レイがマスター・ジェダイこと、ルーク・スカイウォーカーの元へ修行に行きます。
その場面での二人のやりとりがとても印象的でした。
ルークは息の荒いレイを岩の上に座らせ、深呼吸を促します。
フォースを知る手がかりとして、このように述べています。
「万物の間を流れるエネルギー、緊張、バランス。全てを1つに結びつける」
感覚を研ぎ澄ましたレイは次第に
生と死、腐敗、それが新しい生命を生み出していることに気づき始めます。
その間には、バランス、エネルギー、フォースがある。
そして、「私」の中にも同じフォースがあると。
自然の壮大なる営みは「私」の中の自然にもあるということですね。
このシーンはスター・ウォーズシリーズの中でもっとも好きな場面です。
まだ観てない方も、もうすでになんども観ている方もぜひご覧ください!
踊りは「生成した瞬間に消滅する」儚い芸術です。
踊りの一瞬一瞬が、生と死の繰り返しを表しているといえます。
私たちの細胞には人間が人間であるための歴史が刻まれています。
踊りを通じて太古の記憶が呼び出され、
その度に私たちが自然の一部であり、「私」の中の自然に気付くことになります。
私が自然のエネルギーやバランスを感じとって、
即興で踊ることをライフワークにするようになったのは
単に振り付けを覚えるのが苦手だったからだけではなく、
「私」の中の雄大なる大自然に気づいてしまったからなのではないかと思います。
私にとって踊る場所は重要です。
ダンスありきの踊りから、場所ありきの踊りへ。
その場所に存在する目に見えないモノ。
それをカラダで受けとって、
脈々と受け継がれてきた果てしない生命の歴史をひも解いていく。
考えるだけでロマンが広がりますね。
これが私が踊り続ける理由なのかもしれません。
下の写真は糸島キャンプで、みんなでランチ&温泉に行った時に、
じゅんじゅんさんにパパラッチされた写真です笑
全身を突き抜けていく海風が最高に気持ちよかったです!