こんにちは。葉子です。

前回、「人生が変わるパーマカルチャーの旅」体験記 前編(農場編)」をシェアさせていただきましたが、今回は都市部で実践するパーマカルチャー(ポートランド編)について書いてみようと思います。シアトル編はまた今度ご紹介しますね。

前回の記事はこちら↓


前々回の記事はこちら↓


オシャレで個性的なカフェも多く最近注目を集めてきているポートランド。(今回の滞在中はカフェ巡りはしていないので、またいつか再訪してみたいなー。)ポートランドではシティリペア(*1)の創始者でソーヤー海くんの友人でもあるMarkさんと共にアーバンパーマカルチャー(都市部で実践するパーマカルチャー)やソーシャルパーマカルチャーについて学びました。

(左側が海くん、右側がMark)


ポートランド滞在中の宿泊はMarkがコミュニティーの女性たちと一緒に創ったPlanet Repair Institute にて。

その土地からとった(ローカリゼーション)藁(断熱材)・粘土(蓄熱材)・砂を使うなど自然に近い素材で創られたおうちです。


Markが「ここは自分たちの個性や愛情がたくさん詰まっている居場所なんだ。」と話していたのが印象的でした。

前回の記事で紹介したブロックス農園のような広大な土地がなくても実践できる、
パーマカルチャー的要素・工夫がここにはたくさん詰まっていました。

<エネルギー・資源の有効活用例・工夫など>
・廃材で作った温室が南向きに設置され、温室で溜まった熱を室内に取り入れられるようにする。


・屋根を白色にする。

→白色は太陽光を反射させるので、日光が当たっているときに暑すぎる状態にならない。

・太陽の光が入り込む場所に落葉樹・落葉果実(葡萄棚など)を植える。
(落葉樹ではないですが、ゴーヤーもオススメとのこと)

→夏は太陽の光を植物が遮ってくれ涼しく過ごすことができ、冬になると葉っぱが落ちるので太陽の光を室内に取り入れ暖かく過ごすことができる。さらに実もとって食べることができる!(多機能性)

・家庭排水の利用
→お皿を洗った水(桶に水を溜めて環境に優しい洗剤でお皿を洗う)をフィルター(ザル&藁)で綺麗にする。

池に浄化力の強い植物(芭蕉、蓮根など)を植え、それらの植物によってさらに水を浄化する。

そのお水を庭に生えている多年草や果樹(ローズマリー、ブルーベリー、ラズベリー、アプリコット、りんご、プラム等々)たちにあげる。


・バケツを受け皿にするだけの簡易コンポストトイレ


「色々工夫がなされていてすごいなぁ〜。とはいえ、ここまでのものを自分で作るのは難しそう。。」と心の中でつぶやいていたのですが、そんな私やみんなの心の声を聞き取ったのか「完璧なものを作らなくてもいい。ある材料、技術によってできるものをできるところから作ればいい。」とMark。

そんなパーマカルチャー的要素がぎっしり詰まっているPlanet Repair Instituteのご近所もまた素敵で。

ここはPlanet Repair Instituteからほど近い交差点。

ここのコミュニティーに住む人たちの手で創り上げられた交差点で、
カラフルなデザインが目を楽しませてくれます。


この交差点では、本の交換ができるリトルフリーライブラリーがあったり、

使わなくなったおもちゃでこどもたちが遊んだり交換できる場所があったり、

近所の人たちがお茶を飲みながら語らうことのできるティーステーションやベンチがあったり。

交差点の近くにはコミュニティーコンポストとコミュニティーガーデンもありました。
こどもたちが遊ぶことのできるブランコも。
(娘の芽依もこのブランコが大のお気に入りでした。)
「この交差点を通じて、人が繫がっていく流れを作り、コミュニティーの再生をしたかったんだ。」とMark。

この交差点では年に数回コミュニティーディナーが開催されており、ラッキーにも私たちの滞在中にコミュニティーディナーが開催されていたので、私たちもおにぎりと卵焼きを作ってコミュニティーディナーに参加してきました。

このように人と人とのあたたかな繋がりを感じることができるとても素敵なコミュニティーですが、20年ほど前はコミュニティーの中での繋がりは全くといっていいほど無かったそうです。


その事実に愕然としたMarkが、自分たちの手で自分たちの暮らす場所(居場所)、みんなが集まることのできる場所を創っていこう!と始めたのがシティリペアの活動。Markはソーシャルパーマカルチャー、シティリペアのエキスパートで様々なプロジェクトを進めてきましたが、「プロジェクトをすること自体が目的ではない。内部を良くしようとする想いからプロジェクトが自然と生まれるんだ。そして、プロジェクトを進めていくうえで大切なことは誰か一人が強いリーダーシップを発揮することではない。そうではなく多様性や自由をお互い尊重しながらひとりひとりが繋がり合い参加していくことが大切。また、ひとりひとりが自分たちには力があるんだと信じてムーブメントを起こしていくことが大切。」と話をしていました。


また、Markの話で興味深かったのが、先住民の村のつくりについてです。

(今回出逢ったパーマカルチャーの実践者たちは口々に「先住民の叡智から我々はもっと学ぶべき。」と話していました。)


先住民の多くの村は円でできていて、村(円)と村(円)の間に人や物資が集まるデザインがされていることが多い。そして、その間となる場所や道は人々が集う多目的スペースとなっている。

↑先住民の村のイメージ図。


それに対し、現代の街は効率重視で管理がしやすい直線型のグリッド式が大半。

直線型の世界では公共の空間とプライベートの空間がはっきりと分かれていて公共の空間(交差点など。Markたちが行った交差点のシティリペア活動も当初は行政から反対をされていました。)では何もすることができない。

Markはそんな既に作られてしまった直線型の世界に木を植えたり、パーマカルチャー的な世界観を広めていきたいと話していました。そして、「自分たちには力があるということを思い出そう。自分たちで自分たちの暮らすコミュニティーを築いていこう。私たちにはその力があるんだよ。」と情熱を持って何度も語ってくれていたのが印象的で、私もMarkからたくさんのパワーと愛を受け取りました。


(*1)シティリペアとは・・・コミュニティー手動による場づくりを軸とした、都会再生運動のこと。1996年にオレゴン州ポートランドでスタートして、今やロスアンジェルスなど西海岸まで広がっている。交差点をみんなが集まれる場所にしたり、街角に「食べ物の森」を作ったり、その活動の幅は広い。パーマカルチャー、エコ建築、アート、フェスとのコラボによって都市空間を本当の意味での「公共の場」に作りかえている。シティリペアは、プレイスメイキング(場所づくり)と呼ばれる方法で、市民のための場所を市民のアクティブな参加によって変え、市民同士の関係性を強めている。

(「都会からはじまる新しい生き方のデザイン URBAN PERMACULTURE GUIDE 」監修ソーヤー海 p.95より抜粋)


*掲載している写真のうち何枚かはツアー仲間が撮影したものを承諾を得て使わせていただいています。


次回はシアトル編です。シアトルではより都会(アパート暮らし)でも実践できるパーマカルチャーのヒントを見つけることができました!