先週は、「Less is More」、そして「Less is Beautiful」という、人生をより豊かにするもっとも基本的な「人生戦略としてのミニマル主義」を解説した。
今週は、ぼくの「オーガニック思想」についてお話ししたい。
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【今週の先出しハイライト】
・地球産100%の有機体である私たちは、ケミカルノイズを避けデトックスすることで、身体が整い思考が澄みわたり揺るがぬ平穏を得られる。
・自然という究極のノイズレス空間とつながり続ければ、自分100%の純度が研ぎ澄まされ、目の前の豊かさと地球への感謝があふれ出す。
・自分は地球という一つの生命体の細胞であり、ほかの命を傷つけることは自分自身を脅(おびや)かすことだと体感する。
・太陽のリズムで早寝早起きを実践すれば、暮らしそのものが動的メディテーションとなり、心身の野性と創造性がよみがえる。
・命の循環に身を委ねると「もっと」を追う幻想から解放され、足元の小さな豊かさに深く感謝できる。
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● メイド・イン・アース(Made on the Earth)
「私たちは自然を所有しているわけではない、大地に所属しているだけ」
これはニュージーランド先住民マオリの言葉で、ぼくら人間は、多種多様な生物の一つの種にすぎず、あくまでも自然の一部。
そして、ぼくらの肉体はすべて、大地に存在する成分で構成された「地球産100%の有機体」。
ただし、現代ではどうがんばっても、添加物や農薬、ダイオキシンなどの環境ホルモンや放射能など、外から入ってくるケミカル物質がたくさん存在する。
そのため、心身と大地を蝕むケミカルを
①できる限り入れないように努める
②できる限りちゃんと排出(デトックス)する
必要がある。
これまで何度か言ってきたように、有機体である肉体を可能な限りピュアに保つためには、「食品ノイズ」「大気ノイズ」「飲料水ノイズ」「情報ノイズ」を、できる限りブロックしよう。
情報被曝や過度なストレスの回避。
シンプルで清潔な居住空間の維持。
早寝早起きと適度な運動の継続。
食べ過ぎない植物性中心の食事。
といった、「本来の人間らしい生き方」を営むことで、あなたのライフスタイルは整い、心身の抵抗力や免疫力、そして排出力と再生力を高められる。
つまり、ウイルスや病原菌などをブロックし、ガン細胞や内臓炎症など抑え、ケミカルなどの「肉体ノイズ」をしっかりデトックスできるようになるということ。
そして、「体」が整えば、必然的に「メンタル」が安定する。
やはり「先に整えるべきは、心ではなく身体」だ。
精神を整える手法は抽象度も、難易度も高いが、体の健康法は立証・確立されている上にやり方が具体的だからである。
さらに、「思考ノイズ」も除去でき、高い集中力を長時間持続できるようになり、高次のクリエイティビティを手にできるように。
日々のパフォーマンスや表現のアウトプットもどんどん向上し、それに比例して「仕事の生産性」がアップ。結果、「Quality of Life」も「幸福度」も高まっていく。
つまり、いいことばかり。
オーガニックライフがもたらす、最も大きな利点。
それは、身体はもちろん「思考がクリアになり、マインドが整う」こと。
「肉体ノイズ」と「思考ノイズ」が減ることで、自然と自身の意識が「頭」から「体の真ん中(胸やお腹のあたり)」に下りてくるようになり、社会の動乱や他人の(愛や理解のない)意見に振り回されたりせず、ドンと構えることができるようになる。
つまり、どんなことが起きても慌てたり、動揺したり、怒ったり、パニックを起こしたりせず、常に「平静、平穏、平和」でいられるマインドを手にできるようになるのだ。
ぼくは、その状態こそが「マインドフルネスに生きること」だと考えている。
「オーガニックライフは、綺麗事ではない。実利がある」
ぼくがいつもこう言う理由はそこにあるのだ。