いよいよ、 「ノイズレス・デザイン」も最終回。
先週までの
①情報のノイズレス化
②人間関係のノイズレス化
は、今週のテーマである「思考のノイズ」を減らすための土台。
言い換えると——
「外的ノイズ」を減らし、自分自身の内側(心と体)としっかりつながり、本来の自分を取り戻すための環境を整えるため
——のメソッドだった。
そして、ノイズレス・デザイン最後となる今週は、その外的ノイズの影響で増殖してしまっている「頭の中(脳内)のノイズ」へのアプローチ。
つまり、あなたの「思考ノイズ」と向き合ってもらう。
これができれば、「頭の中のゴチャゴチャやモヤモヤ」を自然と整理・消去できるようになり、真のノイズレスワールドの入り口に立つことができる。
そうしてはじめて、あなたのパフォーマンスが最も高くなる「アーティスト状態」に突入する準備が整ったことになる。
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【今週の先出しハイライト】
・「思考ノイズ」を取り除くことで、脳内のゴチャゴチャやモヤモヤが整理され、真のノイズレスワールドと最高のパフォーマンスを引き出す「アーティスト状態」への入口が開かれる。
・思考のノイズレス化とは、「潜在意識=身体感覚・内需要感覚=Deep Needs」を拾い、「顕在意識=言葉」に変換する力を鍛えることで、理想のライフスタイルをデザインする核心である。
・断片的な思考や感情を書き出す「ジャーナリング」は、潜在意識からの宝のカケラを掬い上げ、迷いや不安を解消する強力な思考整理法となる。
・孤独な時間を確保することで、心の奥にある静かな声とつながり、外部ノイズに左右されない穏やかな人生と感謝の感性を取り戻せる。
・大自然という究極のノイズレス空間に身を置くことで、矛盾ゼロの世界観とつながり、思考ノイズを完全に消去し、インナーネイチャーとつながり直すことができる。
・呼吸に意識を向ける瞑想は、思考を澄ませ心身を整える最小単位の自然行為であり、日常のあらゆる場面で取り入れられる「即効性のあるノイズレス習慣」となる。
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●思考のノイズレス化とは?
朝起きた瞬間から、私たちの頭の中では無数の「声」が響いている。
「今日の会議、うまくいくかな...」
「あの人のあの言葉、どういう意味だったんだろう」
「夕飯何にしよう」
「将来のこと、本当にこのままでいいのかな」
… ect…
思考を司る「脳」にはそれはそれは複雑な機能があり、それを解説するだけで一冊の本が書けるほど。人類はずっとその研究を続けてきたが、未だ解明されたのはほんの一部。
しかし近年、MRIの性能が急速に高まり、脳内の活動状況を事細かく分析できるようになった。その結果、世界中の研究者や研究機関から、次々と新しい事実が発表されている。
わかりやすく説明するために——ここでは乱暴に——脳の役割を2つに分ける。
「顕在意識」と「潜在意識」。
潜在意識は「身体感覚(=ゾクゾク・涙・ワクワク・鳥肌...etc)・内需要感覚」で情報を受け取る心のセンサー役。ぼくはこれこそが、あなたの「内なる心の声=Deep Needs」だと思っている。
顕在意識は、その身体感覚を拾い上げて「言葉という記号」に変換する役割を果たしている。
1. 多種多様なノイズをできる限り除去して、体と心を研ぎ澄ませること
2. 訓練を重ね「道具」である脳を徹底的に鍛え、言語能力やコミュニケーション能力を高めること
理想的なライフスタイルをデザインするためには、この2点がとても重要だ。
「頭の内的ノイズ」の除去は、「外的ノイズ」除去と比べて、とても難しい作業だ。
今まで以上に抽象度が高く、観念的な領域に入るため、頭で考えようとすると理解に時間がかかるかもしれない。
だが、あなたの感じる能力をつかさどる「潜在意識」は、きっと直感的に理解するはず。
「頭・脳」ではなく、人間なら本来誰もがもっていた「感覚」をフル稼働させて、本能的に受け取ろう。
「Don't Think, Just Feel」
by ブルースリー
by ヨーダ
「感じることは、知ること考えることの何倍も大切」
by 作家レイチェル・カーソン
もし、自分が何をしたいかわからなくなったり、日々の生活で何を優先すべきかわからなくなったりしたら、それはあなたの脳がノイズまみれになって思考が複雑化し、心が乱れている証拠。
そんなときは、これから解説する「思考ノイズを取り除く4つのヒント」を実践してみよう。