「両手を常に自由な状態にしておくこと」を信条とするぼくは、ハンドバッグのような、手がふさがってしまうカバンを持つことは、緊急時以外はない。
当然、外を移動する際は基本、MacBookを手に直接もったりもしない。 


「手ぶら」の回(当シリーズ#03)で、超多機能を誇るiPhoneによって、荷物の量が激減したことを書いた。そして実際に、ぼくは最近、6〜7割の仕事をiPhoneで済ませられるようになった。

だが、執筆やデザインプロデュースの仕事がメインのぼくはまだ、MacBookが手放せない。
今回は、これをデイリーユースで運ぶための、愛用バッグについて書いてみたい。

ぼくが日々使っているものは、2つ。

まず1つ目は、容量は20リットルのデイバックだ(写真下参照)。
このサイズは、毎日の生活でもかさばらないし、常に荷物がミニマムのぼくの場合は、1週間くらいまでの出張までカバーできるので活用範囲がとても広い。

写真下の右の黒いデイバックは、See To Summit社「ウルトラシル・ドライパック(90g)」。

〈Photo. Daisuke YOSUMI〉

完全防水デイバックとしては世界最軽量で、1ヶ月以上の移動生活と大自然への冒険時には、予備リュックとして必ず持参するが、耐久性に乏しいの日常で使うのは少し厳しい。

左のオレンジ色のものが、当シリーズ#02でも紹介したぼくが愛用する Outdoor Research社「ドライピーク・バガー(270g)」。デザイン、軽さ、耐久性のバランスにおいて、ぼくにとってはパーフェクト。

隣の〝世界最軽量〟のものと比較すると重いが、これでも同容量の通常のデイバックに比べると、圧倒的に軽い。

2つ目は、容量10リットルの防水・小型メッセンジャーバッグ、ARC’TERYX社「ルナーラ10」で、重さは300g(写真下、左のオレンジ色)。

これはショルダーバッグのように肩掛けするのではなく「斜め掛け」して使う(一番下の写真参照)。そうすることで、旅や日常での機動性が高まることは言うまでもない。

MacBook(12-inch)が〝ピッタリ入る大きさと形〟ということと、デザインが美しいこともあり、最近ではほ、ぼ毎日使うようになった。

〈Photo. Daisuke YOSUMI〉

そして、ぼくが持っている他の超軽量系バッグに比べて、素材も厚くて造りがしっかりしているため、ナイフでカバンを切るようなスリがいる治安が悪い国でも安心して使えるのがいい。海外での移動生活には必ず持って行くようになった。

ちなみに長期の移動生活では、下の写真右にある、我が相棒とも呼べる白い超軽量バックパック(当シリーズ#04で詳しく説明)と共に、この小型メッセンジャーバッグ「ルナーラ10」のコンビは最強だ。

そして、国内旅行3〜4日までであれば、この小さなショルダーバッグだけで、ぼくはOK。

これら2つのバッグに共通していることは「防水」であること。

GoProなどのデジカメや、iPhone7をはじめとする各種スマホなどの、小型のガジェットには防水タイプが増えているが、さすがにMacBookをはじめとする、大型のデジタルデバイスは水に非常に弱い。

〈Model. Daisuke YOSUMI in Paris〉

日本はもともと多雨エリアな上に、昨今の異常気象で、南国スコールのような「突発的・集中豪雨」が増えているだけに、防水機能が付いていることで、傘がなくても安心して外を歩けるようになる。

最後に軽量性。

防水バッグはこれまでとても重かった。
ただ、素材と防水加工技術の進化によって、ここ数年で軽量化が進んだ。

一昔前だと、ここで紹介しているバッグと同じくらいの耐久性だと、重さは1.5〜2倍ほどあった。

背中に背負えるデイバックとバックパックの一番の強みは、両手が自由になること。
その恩恵を受けて、財布やスマホを出すといった、移動中にひんぱんに発生する作業が億劫でなくなり疲労感も減る。

この〝身軽感〟によって行動力が増し、仕事の効率化アップと、発想のしなやかさと柔軟さ、そしてクリエイティビティの向上を手にすることができるのだ。

だまされたと思って、是非あなたもお試しいただきたい。