先週は、デジタルテクノロジーを活用して「仕事」と「暮らし」をアップデートすることの大切さについてお伝えした。

今週のテーマは
「どうやって新しいテクノロジーを学ぶか」

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【今週の先出しハイライト】
・テクノロジー学習の第一歩は「目的を明確にすること」。必要な機能だけを選び、効率的に学ぶことが大切。
・「AI活用能力」は、現代社会で情報リテラシーを高め、効率的に学ぶ鍵となるスキル。
・専門誌は深い知識と信頼性の高い情報源として活用し、さらに学びを深める起点にしよう。
・デジタルネイティブ世代から新しい視点や価値観を学び、若い世代との交流を通じて新たな気づきを得よう。
・最先端の学びは独学にあり。「一次情報」に触れることで、本物の経験を通じた価値ある知識を得る。
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ニュージーランドに移住した15年前を思い出す。
当時は、高速のインターネットが世界でやっと一般化し始めた頃。39歳の年だった。

そして、ぼくが20代後半の頃。
駆け出しプロデューサーとして奔走していた20世紀末(1997〜99年)に、「モバイルテクノロジー」がじわじわ台頭してきた。

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<当時オタクしか使ってなかった、電子手帳やPDA(Personal Digital Assistant)と呼ばれていたモバイルデバイス。このSHARP製「ザウルス」が、我が人生にモバイルテクノロジー革命を起こした。20世紀後半のモバイルテクノロジーの黎明期は、日本がリードしていたのだ>


このテクノロジーを活用するのは一部のオタクだけだったが、
「これは革命だ!」と直感的に確信
仕事と暮らしを自由にし、間違いなく我が人生をアップグレードしてくれるだろう、このテクノロジーに賭けてみようと静かに決意する。

それ以来、今日に至るまで独学で学び続けてきた。
それから約10年後の2008年、
モバイルテクノロジーを大衆化させることになる「iPhone」と「MacBook Air」が日本に上陸してきた。

奇しくも、ぼくの永住権が確定したのはその年
。「もしかしたら、世界随一の釣り場(=ニュージーランドの湖畔)に暮らしながら仕事できるかもしれない……」と、泣きそうなくらい喜んだ。
(勢い余って、その思いを人に話しても「??」という顔をされたことは忘れない・笑)

「X(当時はツイッター)」が日本で普及してきたのも同じ年。
ブログなどのネット上の発信ツールは、すでにいくつかあったが、ぼくはどれにも手を出していなかった……だが、当時の大学の教え子に「絶対やった方がいい」と勧められて、運用開始!
(このSNSというプラットフォームへの小さなステップが、ニュージーランド移住後のぼくを支え続けることになる)
ちなみに欧米では、「X」だけでなく、すでに「Facebook」と「YouTube」が普及していた。

その後も、目覚ましいスピードで新しいWebサービスやデバイスが生み出され続け、ついには、
誰でも使えるAI「ChatGPT」が世界を席巻。

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だが、そんなデジタルテクノロジーを使いこなすためには、ちょっとした意識の転換が必要だ。
ポイントは
「学校教育とは〝全く異なる学び方〟が求められている」ということ。

悲しいことに、
日本の教育思想は未だ、19〜20世紀の「工業時代からやっと抜け出した」くらいで、あまり進化していない
激しく進化し続けるテクノロジーに翻弄されずに、それを「人生に活かす方法を学校では教えてくれない」ということ。

よって、
「未知の世界の学び方」「新たなテクノロジーの活用法」(=デジタルリテラシー)を自力で身につける必要がある。

現代社会をサバイブするためには、「学校教育とは人生の入り口に過ぎず、遊ぶように学ぶ〝独学=セルフ生涯教育〟こそが最重要」と考えるべだと考えている。

Camperひとりひとりが、この意識を持って最新テクノロジーを学び続け、「それぞれにとって理想の人生」をデザインしてほしいと願っている。いや、テクノロジーを活用することで、必ずできると信じている。

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<Photo by @ウジョー/宇城 義二

【テクノロジーを学ぶために大切な5つのこと】

1. やりたいことを明確にする

「目的は学習の母」。

ツールの使い方を勉強するにあたり、まずは
「何のために活用するか」を明確にしてみよう。すると、学習スピードと習得が早まる。