先週は、「暮らし方」や「ライフテーマ」を中心に「働き方」をデザインすることの大切さと向き合ってもらった。

今週は、働き方を考えるときのキーポイントを2つお伝えする。
1. 「今の仕事を好きになること」
2. 「好きなことを仕事にすること」


早速だが、以下のような2人の人についてイメージしてほしい。
好きでもない仕事を我慢しながら嫌々やっている人
仕事が楽しくてワクワクしながら働いている人

どちらがいい仕事をするだろうか?
間違いなく
「後者」だろう。

どんなに高学歴でIQが高くても
「我慢しながら仕事をしている人」は、「情熱を持ち、心から喜びを感じながら仕事をしている人」には敵わない。


ぼくはこのことをレコード会社時代から言い続けてきたが、いよいよ「〝我慢〟は〝好き〟に勝てない時代」がやってきたのだ👏


多くの日本人が、「我慢=努力」「我慢=尊いこと」と考えている。
もちろん努力は美しい!でも
「我慢しすぎ」は、人からクリエイティビティを奪ってしまう。

ぼくは常々、
「大自然と人間が創り出すものは同じくらい美しく、〝努力する人間の姿〟は自然より美しい」と思っている。


ただ、「努力と我慢は違う」。
この言葉をしっかり刻み込んでほしい。


そして......

「儲かるから」「流行ってるから」

「褒められるから」「偉いと思われるから」

「目立ちたいから」「あいつに勝てるから」
「勝ち組になれるから」「地位を得られるから」
といった
根拠のない外部情報安っぽい打算損得勘定に頭を支配され、自分の心に嘘をつき続ける。

そんな「本質的でない薄っぺらなモチベーション(=ニセモノの衝動)」でも、化石燃料を燃やすガソリンエンジンのように〝瞬間的な爆発力〟を発揮することあるが、
決して長続きしない

自分のライフテーマに沿わない「仕事/働き方」は、空しく、無意味な生き方に直結してしまうと言い切っていいだろう。

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現代は、社会が急速に変化し続け、成功や幸せの既定路線がつかみづらい時代と言われる。
しかし、そもそも幸せになる一定の法則やレールなんてあるのだろうか?

成功は、他人のモノサシや外部基準ではなく、あくまで自分軸、自身の心で決めるもの
つまり、正解はないということ。
これはいつの時代も変わらない絶対的な真理。

化石燃料を燃やした後に排出される大量の排気ガスは、大気と大地を汚し、人間の健康に害を及ぼす。

それと同じで、「ニセモノの衝動」をエネルギーとする瞬間的な頑張りは、さまざまな〝害や毒〟をあなたの心身、そして、家族や仲間やパートナー、友人や周りの人たちにもたらす


それに加え、現在の日本は「成熟国が直面する長期経済停滞」の見本となっている。

かつては「資本主義最高の優等生」と讃えられた日本だが、 先進国で初めて恒常的な下降期を経験。
日本の国としての借金は1270 兆円と膨大で(※ 1)、GDP 比で何と約2.6 倍と世界一高い(※ 2)。その借金額は国民1 人あたり1000万円を突破しており、平均年収の倍以上だ。先進国で唯一ワースト10 に入るイタリアでさえ、GDP の約1.4 倍だから、日本の財政がどれほど危険な状態かわかるだろう。

つまり、ぼくたちは働き方を―長寿というカー ドを活用しながら―「定年・年金なしの生涯現役ワークスタイル」 にシフトしていく必要があるということ。

「戦後復興」 や「高度経済成長」という響きのいいスローガンのもと、兵隊のように働かされたあの時代の先輩たちは、「年功序列」「終身雇用」「充分な年金」といった安定を手にする代償として、多くの「大切なこと」を犠牲にした。
自分の「命=時間」「健康」「夢」、そして「家族」と「自然環境」である。 その結果、異常なまでの高ストレス社会となった。

今ぼくたちは幸運な時代、恵まれた国に生きている。 もし、心から愛せる「ライフワーク」に出合えて、それを中心に生きることができれば、「死ぬまで働いてもいい」―いや「死ぬまで働きたい」と思えるようになる。

すると誰かを妬ねたんだり、物欲に狂ったり、余計なお金を求めて命を削る、なんてことはしなくなる。大切にすべきことを蔑ないがしろにしてまで「仕事が優先」なんて二度と思わなくなる。

すると自然に、精神が正常化するから「利益のためなら家族や他者や環境を傷つけてもいい」なんて利己主義も消えてしまう。 心に余裕が生まれ、生活の基盤である「地域コミュニティ」、生 活をより良くするための「政治」や「市民ムーブメント」にも参加できるようになる―これこそが精神的な豊かさの象徴だ。

仕事が楽しくなると、命令されなくても主体的かつ能動的に仕事に集中できるようになるから、周りからは「いつもモチベーションが高い」「がんばり屋だ」などと言われる。

しかし、本人にすれば「楽しい」「本気で遊んでる」だけで、「モチベーションを上げよう」「がんばろう」なんて意識もしていない。 そんな仕事を見つけられれば、「夢は定年後に」なんて考えもしなくなるし、仕事を早く辞めたいとも思わなくなる。

「進む先にある、まったく見えない未来を信じられる」
「ずっと学び続けられ、誰に何と言われようと最後までやり通せる」
これができるのは、「好き」
「ワクワク(好奇心)」といったモチベーションがあってこそ。
そして、これらは
無限に再生可能なモチベーションだ。

あなたの「好き」「ワクワク(好奇心)」を原動力にして、再生可能エネルギーで静かに稼働し続ける、サステナ ブルな省エネモーターのように、静かなペースで途切れることなく続けることを目指そう

そうなれば、「濃いコーヒーや栄養ドリンクを飲んで覚醒する」 「気合でモチベーションを上げる」ような―刹那的に燃焼してす ぐ尽きる―心身に負担の大きい〝ガソリン〟も不要となる。

これからの時代は「
続かないものには、何の意味もない」。
キーワードはあくまで「
持続可能=サステナブル」。この言葉は環境問題だけに当てはまるわけでない。

あくまで、その鍵を握る「継続のモチベーション」に欠かせないものはシンプル。
1.
「今の仕事を好きになること」
2.
「好きなことを仕事にすること」

ここからは、この2つを実現する方法 ーぼくが日頃から口を酸っぱくして言っている「今の時代に必要な〝持続可能〟なワークスタイル」を手にする具体的な技術や思考法をお伝えしていく。

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